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漆蒔上絵物語ー番外編

漆蒔上絵技法についてお話する機会が多いのですが、
この技法は正確にお伝えすることが、なかなか難しいのです。
焼き物仲間にも解ってもらえない場合が多いです。

先日高島屋マピエスでのミニ展示の折に、
どなたにでも解っていただけるように、
過程を写真で追った簡単なアルバムを作りました。

少しは解りやすいかと思います。
ご参考になればうれしいです。

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ロクロでかたちを作り乾燥し、
750 °で素焼焼成しました。



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釉薬をかけたところです。錫釉です。
釉薬の滴跡などをきれいにお掃除します。



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1250°で本焼成しました。
白く焼き上がりました。
この状態でうつわとして使うことができます。
上絵の仕事はここから始まります。
全体に膠(お湯に溶かしたもの)を薄くぬります。
私自身は、余分な絵の具を
あとから拭き取りやすいので使用しています。
かつて漆蒔をなさっていた職人さん達も
この膠は使っていたそうです。(正確な理由は知りません。)
上絵のあたりを鉛筆で軽く描きます。
(鉛筆線は焼けて無くなります。)



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色をつけたい部分に
テレピンオイルでゆるめた漆を塗ります。





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漆が半乾き状態でぺたぺたしてきたら、
粉状の絵の具をまぶしくっつけます。




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漆に粉絵の具をしっかり入り込ませます。




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白地についてしまった余分な絵の具や漆を
きれいに拭き取ります。



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800°で焼成します。
漆は焼けて無くなり、絵の具だけが残り
きれいに発色しました。



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銀液を塗ります。こんな茶色です。
めちゃ臭いです。




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700°で焼成します。
最初表面は白く酸化膜で覆われているので、
ぴかぴか光ってはいません。



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ジルコンペーパーで磨きます。
(サンドペーパーに似ていますが
もっとソフトです。)
銀がピカピカになりました。
さあ、やっとこれでできあがりで〜す!!




最初から液状の絵の具で、さっさっと描いたと思われる方が多いのですが、
漆蒔上絵は、このような行程を経てできあがります。

なんともいろいろめんどっちいのですが
とにかく美しく発色してくれるのです。
自分でつくっては、毎回自分で感心しているのであります。
(へへへの毎度の自画自賛。。。)


以上、写真で見る漆蒔上絵でした。
by studio-tokuda | 2011-05-22 22:45 | 漆蒔上絵物語 | Trackback | Comments(4)
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Commented by しゅんしゅん at 2011-06-14 07:40 x
こんにちは。美しい色の秘密と注がれた愛情が伝わってきます。ひとつひとつの工程、興味深く拝見させていただきました。尊いものづくりですね。器、大切に使わせていただきます。
Commented by studio-tokuda at 2011-06-14 23:30
しゅんしゅん様
お久しぶりです。元気にスケッチなさってますか?
漆蒔はなんとも判り辛いのです。
写真にしたら少しは判りやすいかと思いました。
見ていただいてありがとうございます。
『絵』という字は「糸」に「会」うというお話、
時々思い出してはいろいろ想像?妄想?して楽しんでます。
またMAVOにも遊びに来て下さいね。
日本一暑い夏、窯たいてお待ちしていま〜す。
Commented by shunshun at 2011-06-15 07:42 x
絵、少しづつ描いてますよ。ぼくのこと覚えていてくださって嬉しいです。トックンさんのブログ読むと、なんだか元気がでます。またお会いできることを楽しみにしています。
Commented by studio-tokuda at 2011-06-16 00:46
しゅんしゅん様
元気が出るなんてありがと〜!
しゅんしゅんさんのHPも時々のぞきますね。
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